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PSO2のShip9内ギルド、『SeventhSeeker』に所属したりしなかったりのキャラクターたちが織り成したり織り成さなかったりする、 おもに腐ったり腐ったり腐ったりするイラスト?SS?お小説?シンボルアート? とかがあるかもしれない?ブログですよ。ノーサンキューな方は、バックプリーズ。

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アークスデビュー直前【絵とお小説】

今でこそ、みんなのホスト、シンデレラプリンスなどと
呼ばれているソルさんですが、
設定上は、その昔ツンツン時代があったそうな…。

これはそんなころのお話。
 
 
⇒本文はこちら。

拍手[2回]






正式なアークスになって最初に手にしたもの――それは祝福でも賞賛でも希望でもなく、極めて基本的な装備品ひとつだった。


ヒューマンである彼が数あるクラスの中でまず手始めに選んだのはハンター。
そして選んだ基礎装備は漆黒のクローズクォーターと呼ばれるボディスーツ。

ボディスーツはアークス研修生の時分に支給された薄布紙装備に比べれば格段にマシなモノであった。
見た目は些かゴツいものの、その重さは非常に軽くどんな動作をしても四肢の邪魔をしない造りになっている。
正に実戦用の服、という感じだった。

――が、
そのボディスーツが敵の降り下ろす刃を受け止め切れるかと聞かれれば、「否」としか言いようがない。
ゆえにベテランと呼ばれるアークスたちは金にいとめをつけず各々強固な装備品を揃えては、カスタマイズをして己が身を守っているのだ。
だが、駆け出しのアークスである彼は良い装備を揃える程の金など持ち合わせていない。
それは彼に限った事ではなく、駆け出しアークス全般に言える事でもあり、それが目標のひとつにもなるのだ。



とはいえ、彼は防具については、さしてこだわりを持っていなかった。
むしろそのボディスーツを気に入っているくらいだ。
ボディスーツの色は宵の空より深い、一点の迷いもない曇りなき黒を選んだ。
当分はこの装備で通すつもりだ。




「……要は攻撃に当たらなければ良いんだろ」


ひたと肌に触れる素材の冷たさを感じながら、彼は黙々とパーツを身に付けていく。


どうせなら、
身を守るモノより
相手を壊すモノが欲しい。
どんなに硬い鱗でも、
どんなに鍛えられた肉体でも、
たとえ降り下ろしたこの腕が壊れても、
あらゆるモノを斬り倒せる武器が欲しい。
倒れない強さより、
倒す強さが欲しい。


それが彼の望みだった。
ボディスーツを着込んだ彼はその背に大剣を背負い、姿見代わりに自室の窓を一瞥する。




ボンヤリと映る、己の姿。
そしてその向こうには幾億の星の海。
アークスとなったからには、この世界を命に代えても守らなくてはいけない。

だが、
彼はそんな清廉な志など持っていない。

真に守りたいのは、
こんな途方もなく広い宇宙(そら)などではないのだ。




「紛い物だな」

窓に映る漆黒のアークスから視線を外し、彼は自室を後にした。






**************************





「あ!そるそる!」

アークスシップのロビーにつくなり、彼は呼び止められる。
声の方を見ると、ビジフォンの前で女アークスがブンブンと腕を振り回していた。

彼は溜め息を吐きながらそちらに足を向ける。

「――買い物か、アイシャ」

「うん!支給されたコスチュームが微妙だから、新しいのを買おうかな、て思って」

「これだから金持ちは……」

彼の呆れ声の呟きに、彼女は頬を膨らませくるりと一回りして見せた。

「だってこの服だと動き辛いじゃない」

彼女はくるぶしまで覆い隠す長いローブタイプの防具を身に纏っている。
フォースには似合いの装備だと、彼は思った。

「その装備の何が不満なんだ?安産型のボディラインが強調されて似合っているぞ」

「またそれをいう!」

彼女の拳が彼のわき腹目掛けて飛んでくる。

その拳を左手で受け止め、彼は無表情に彼女を見下ろす。

「フォースに機動性は不要だろ?」

「みらーじゅえすけーぷだけじゃだめなの!足回りは開放的じゃないとだめなの!」

「俺がお前の盾になるんだから、装備なんか気にするな」

「気にするもん!!!!可愛いのが欲しいの!!!!!」

結局は「見た目重視」を主張する彼女の言葉に彼は溜め息を吐き、そしておもむろにビジフォンを操作し始める。

そして一着のふわりとしたコスチュームを買い、彼女に放り投げた。

「……こういうのか?」

「え?う、うん!」

コスチュームを受けとめると、あわあわとする彼女。

「それで満足したら、早く支度をしろ。間も無く緊急が始まるぞ」

そう言い捨てると、
彼は踵を返しクエストカウンターへと向かってしまう。

その背中に向かい、
彼女は満面の笑顔で言葉を投げ掛けた。


「そる、お金だいじょーぶ?」





「立て替えただけだ、馬鹿」

彼は呟きながら、アークスとして最初の任務を受けたのだった。




ソルのアークスの歴史は、アイシャのたかりの歴史でもある。





*******************




ざわざわ

「……『俺がお前の盾になる』て聞こえたんだけど」

「俺にもそう聞こえた」

「すげえ告白じゃね、それ」

「いやいや、アイツに限ってそれはないだろ……」

「いや、でもストーキングされてる間にほだされたとか?」

「ただのツンデレなんじゃね?」←正解

「無自覚なのかな、恥ずかしげもなくサラリととんでもない発言だったよね」

「いやいや、それよりなにより相手が完璧に聞き流していたことが不憫でならねえ」

「俺だったら再起不能になるわ」

「ソルのやつ……ハートが強いんだな」

「女ってのはダーカーより恐ろしい生き物だぜ」


ビジフォン周辺にて、ソルの株急上昇中。





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  • by Lumiere
  • 2015/01/20(Tue)14:08
  • Edit
会話がまんまでわろたw
おもしろかったw

無題

  • by せざき
  • 2015/01/21(Wed)13:51
  • Edit
コメントありがとうございます!
ふふふ、創作なのにありのままな二人です。

プロフィール

HN:
常盤
性別:
非公開
自己紹介:
集え♂キャラプレイヤー

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